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白魔女の館

父方の祖父

 マリヤという店に住んでいたのでマリヤじいちゃん。
おでこが広くていかにも頭の良さそうなおじいちゃん。

 よくお茶を立てて飲ませてくれた。お茶請けは黒砂糖。
西式健康会館の館長さんだったのだが、よく浣腸をしていたのでそれでかんちょうさんなのかと思っていた。髪が薄かったので私がハゲといったらいやがっていたらしい。おじいちゃん、ご免なさい。

 私のすぐ下の妹を可愛がっていて、忘れられないのが、あるときゆで卵を剥いて、膝に乗せた妹に黄身を、脇にいた私に白身をくれたこと。割とほっとかれがちな妹が大切にされていたのがとても嬉しかった。

 コチラのおじいちゃんの中国語は大変上手だったらしい。
母方の祖父とは中国にいた頃からの友人で、それが縁で両親は結婚したらしい。

 西式健康会館も母方の祖父と一緒にしていたので、普通はおじいちゃんちが二カ所なのに、ウチは一カ所でへんなのと子供の頃は思っていました。


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